節目の前に。

久しぶりに、舞台を見に行きました。
『ザ・シェルター』と『寿歌』の2本立て。
3月11日が千秋楽という、このタイミングで公演スケジュールを組んだ制作者の思いが伝わってくる、とてもいいお芝居でした。

特に、『寿歌』は秀逸。
旅芸人の男女と”謎の男”の3人が、核戦争後の廃墟の町を放浪する物語が、コメディタッチで描かれていて、お芝居自体は終始笑いに包まれて展開するのですが、その奥にある重厚なメッセージが、ボディブローのようにじわじわと効いてきます。
この1年間の思いを、じっくりと振り返る機会になりました。

あの震災から、まもなく1年になりますね。
最近はTVの特集等で、あの時の映像を再び目にする機会が増えましたが、
これが本当に起こったことなんだよ・・・と目の前に突き付けられると、どうしても苦しくなります。
今も尚、日本中が深い悲しみと不安の中にいるんだな、と、折に触れて気づかされますが、
そこから目をそらさずに、でも、「未来は明るいに決まってる」 (Click!) (←注:音が出ます)を信じて、
自分にできる事を淡々とこなしながら、元気に前を向いて過ごしていきたいと、
やっと、心の底からそんな風に思えるようになりました。本当に長い1年だったな。

どんなに願っても、起こりうる天災を止めることができないのは分かっていますが、
それでも、もう二度とあんな恐ろしいことが起こらないようにと願わずにはいられません。
あらためて、原発事故被害を含めた被災者の方達が、一日も早く穏やかな生活を取り戻されること、
そして、犠牲になられた方達のご冥福を、心よりお祈り申し上げます。

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