棟上げ

気持ちのいい秋晴れの下、伯母の家が上棟しました。

柱と土台は全てヒノキ。
小屋梁は米松ですが、木材はすべて天然乾燥材。
今の時代、本当に贅沢な木造住宅です。

これは私の指示ではなく、宮大工だった棟梁が、
当然の選択として材料を選んでくれた結果です。

今、材料の加工は、ほとんどが工場でのプレカットですが、
今回は、久々に大工さんの手刻みによるものです。
どの仕口もギッチギチに加工されているため、平屋の棟上げだというのに、
男衆10人が上に登って掛矢(大きな木槌)をふるっても、
通常の2階建ての棟上げより時間がかかっていました。
掛矢が鳴らす「コーーーン」という響きが、実に気持ちよかったです。

さて、こちらの男衆。

左から、土建屋さん、建具屋さん、電気屋さん。
3人とも伯母さんの甥っ子です。
(私は亡くなった伯父方の姪なので、私のいとこではないのですが)
20年この仕事をしてきて、大工さんと鳶さん以外の職人さんが、
建前で掛矢を振ってる姿を初めて見ました。

昔の家づくりって、こういう感じだったのかもしれませんね。
なんかいいなぁ・・・。

そして、この写真の中で3人が挑んでいるのは、
今回私が一番こだわった、アラワシになる化粧束の配置を実現する為に、
少し複雑に組んでもらった小屋の部分です。
仕口がすべて長ホゾなので、多分、今日の作業の中で一番難儀だったと思います。
あらためて、刻んでくれた大工さんと、今日の職人さん達に感謝です。

(すみません。専門用語がいろいろ出てきてしまって・・・。
 ひとつずつ解説を試みたのですが、文章にならなくなってしまったので、
 今日のところはご勘弁下さい!)

最後に棟木に幣串を立て、小屋裏にお供えをして上棟の式が執り行われました。

これも、私にとって初めての経験です。
本当は、施主と棟梁、頭(カシラ・鳶の親方)だけが上にあがれるものだと思うのですが、
特別に参加させていただきました。
おそらく、地方では、まだこういうしきたりが残っているのでしょうが、
東京で仕事をしている私にとっては、一生に何度も経験できることではありません。
感慨深いものがありました。 おひねりも巻きましたよ!

何もかもが貴重な経験尽くしの楽しい一日となりました。

見た目も気持ちもすこぶる若々しい伯母ですが、
それでも、65歳を過ぎてから、たった一人で家づくりに向き合って、
図面を説明されても、見積りを説明されても、制度を説明されても、
よく分からなくて不安なことばかりだったと思います。
多分、途中で1回くらいは「やめとけば良かった」と思ったんじゃないかな。
でも、ここまで来て、やっと伯母の口から、
「本当に楽しみになってきた」という言葉が聞けるようになりました。
これで私も一安心です。

11月3日、大安吉日。
伯母の家から車で15分もかからない場所で、Y様邸もいよいよ着工です。
今日は2現場を行ったり来たり。現場が近いと本当に助かります。
現場でYさんご夫婦と現場監督さんと話をしながら、
こちらもみんなでワクワクモードにスイッチオン。楽しみです。

今日の魚座の星占い。
『幸福を実感できる一日となりそうです』
大当たりでした!

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