月別: 2012年6月

デザインとは。

ここ数か月、打ち合わせやら現場やらで、わりと足繁く通っている町。調布・柴崎。
駅前の雰囲気や、建ち並ぶ小さなお店ひとつひとつの個性が実に私好みで、とても気に入っています。

その中のひとつ、駅前に、ちょっとレトロでJAZZファンのメッカのような喫茶店がありまして、そこに居る彼女に、
(←この子) 今、私は首ったけです(笑)。
初めて見たときから妙に気に入ってしまったのですが、一体何がそんなに琴線に触れたのかというと、この子の足元なんですよ。

ただ、椅子に足を引っかけてるだけなんですけど、たったこれだけの事でこの子の表情が違って見えるというか、意志が吹き込まれるというか・・・。
試しに、今日、足をぶらぶらさせたり組ませたりしてみたんですけど(笑)、やっぱり全然違うんですよね。
きっと、”デザイン”ってこういう事なんだよね・・・と、一緒に食事をした工務店のH女史と確認しあった次第です。

カエルの人形からも学ぼうとする、なんて真摯な設計屋さん!(笑)

ちなみに。
この記事、「やっぱり設計士って変わった人が多いよね・・・」と思われるのを覚悟で書いております(笑)。

ほったらかしの魅力

もうすぐ工事が始まるリフォーム現場。
中古住宅を購入された方の、入居前全面リフォームです。

この家のアプローチがとっても好き。
早い話、草ボーボーなんだけど(笑)、妖精(もののけ姫の”こだま”みたいの)が居そうだな・・・なんて思いながら写真を撮ったら、オーブ(たまゆら)が映ってました。

オーブの正体って、諸説ある中で、レンズに付いた埃に強い光が当たると写るというのが有力みたいですが、これを見た時、「お!こだまがホンマにおった!!」と嬉しくなりました。

「ロビンソンの庭」という映画に出てくる、放置された廃墟の庭が私の憧れ。
人間にほったらかしにされてる自然ほど美しいものはないと思っています。

でも、「ここはあんまり手を入れずに住んでほしいなぁ・・・」と思ってる事は、住まい手さんには内緒。
毎日、腰まである草木を掻き分けて家に入るんじゃ大変ですもんね(笑)。

梅雨の晴れ間に

上棟の日取りが決まってから、ずっと、この日の天気を心配していましたが、なんのなんの。
一日雨も降らず、暑過ぎもせず、職方さんにとっては理想的なコンディションの中、無事に棟上げとなりました。

ひっそりと計画を進め、こっそりと現場が始まっていた(別にひっそりしてた訳でもこっそりしてた訳でもありませんが(笑)、気づけば初登場!)調布のS様邸。
いよいよ木工事が始まります。

おかめさんも心配そうに空を見上げていらっしゃいますが、梅雨も、夏の暑さも、秋の長雨も、今日のように「なんのなんの」と乗り越えて、無事に引き渡しを迎えられますように・・・。

Typhoon

昨夜の台風。結構迫力ありましたね。
すっかり油断していて、8時頃事務所を出たらすでにかなりの暴風雨。
もう少し早く帰るべきでした。

去年だったかな?
東京を直撃した台風の後、MビルのYさん (Click!) と電話で話していて、
「台風すごかったですね。私、飛ばされちゃうかと思いましたよ!」と言ったら、
「うそばっかり!『みんなぁ~!あの人につかまるんだぁ~~!!』って、
 周りの人たちが金沢さんにしがみついてきたでしょ?」って返されました(笑)。
(いつも、爽やかに失礼なことをおっしゃる、ウィットに富んだお客様でございます(笑))

昨日の帰り道、その会話を思い出し、
今、近くを歩いてる人たちが私にしがみついてきたら・・・と想像したら可笑しくなっちゃって、
ビシャビシャになりながらニヤニヤしている、怪しい人になってしまいました。

と、まさかの自虐ネタ2連発。
私の事を知らない人がこのブログを読んだら、
樹齢数百年の大木みたいな女を想像するんだろうな。アヤコ・デラックス(笑)。
まぁ、それもよし。

とりあえず、台風一過。でも、今は梅雨の真っ最中。
上棟や着工を控えているこの時期は、毎日、週間天気予報とにらめっこです。
いろんな事がスムーズに動いていきますように。

残酷なお告げ

ブログをさぼってる間に、
じわじわじわじわと体が重くなってきていて(直訳すると「太っちゃって」)、
いい加減そろそろ、本当に気を付けないとやばいわね・・・と思っていた矢先、
いつものように、愛用の青竹を踏んでいたら、パキンッと竹が真っ二つに割れました。
足元に居た二匹の猫が、飛び上がって逃げて行った程の衝撃音(笑)。

いい加減そろそろ、本当に気をつけなさい・・・という、神様のお告げ。多分。

三丁目みたいな家

  1. 東京・都心のド真ん中で、来月着工予定の住宅。
    大都会ならではの事情で、今の住居のすぐ近くへの移転新築です。

    今の住まいは、施主のOさんの言葉を借りると、「三丁目みたいな家」(笑)。
    三方をビルに囲まれて、ポツネンと佇む築50年の木造住宅です。
    まさに、あの映画の世界そのもので、中も外も、しびれるくらい風情があります。
    (でも、春先でも家の中は本当に寒かった(笑)。真冬や真夏はいかほどのものか・・・)

こちらは台所。
お風呂も洗面所もトイレも、そして応接間も、設計者の心をくすぐるものばかり。解体前に忍び込んで、盗んできてしまいたいものにあふれています。

こういう、趣のある家に住む人の家を設計をする時は、いつも、大きなプレッシャーで緊張してしまうものですが、私もだいぶ度胸がついてきたようで(笑)、今回は思いっきり楽しませていただいております。

新居は、小さな小さな平屋建て。
とっても上品なたたずまいの家になりそうです。

月別アーカイブ