月別: 2014年6月

マンションのゴミ捨て場にて

ゴミの分別を促すポスター。
秀逸!!

しかし、
果たして効果があるのかどうかは謎・・・(笑)

目指すもの

最近、周辺で採用している例を見かけるようになり、気になっていた、ホウ酸による防腐防蟻処理。
一度お話を聞いてみたいと思っていたところに、「セミナーがありますよ!」との情報をもらい、
昨日、じっくりと説明を聞いてまいりました。

ホウ酸というと、真っ先に思い浮かべるのがゴキブリ駆除なので、
どうしても、ホウ酸=自然素材=人体にやさしい 
というイメージを持ちにくく、ちょっと斜に構えてたのですが(笑)、
なるほどなるほど!と納得することが多く、やっぱり何事もきちんと調べないとダメだと反省。
これは前向きに検討しようと思いました。

シックハウスに関する規制が厳しくなって、建材に含有される有毒物質が劇的に減り、
建物が人体に悪影響を及ぼさなくなったのと裏腹に、合板などはカビが生えやすくなり、
材木屋さんが管理に苦労されてるのは、意外と知られていない現実。
人間にやさしいものは、カビや腐朽菌、虫たちにもやさしいわけですよね(笑)。
こういう矛盾を内包しているという事も、きちんと伝えてきたいものです。
それでもやっぱり、人間の体にやさしいものを選んでいきたい。

アトリエ朋で設計する家では、俗にいう「自然素材」を多用してはいるのですが、
「自然素材の家をつくりましょう」というアナウンスをした事はないし、
これからもするつもりはありません。
自然素材とう定義があいまいなので、無垢の木や漆喰・珪藻土で仕上げたからと言って、
それを「自然素材の家」と言い切るのには、やや抵抗がありますし、
予算の都合や、もっと明確な確固たる理由から、工業製品・石油製品を採用している家は、
これまでもこれからもある訳で、自分のお客さんであるなしに関わらず、
その選択をした人達を否定するような事はしたくないなと思うのです。

とは言え、「出来るかぎりお勧めしたい」というスタンスは変わらないので、
正直なところ、私の中にも「矛盾」は内包されているのですが(笑)、
最近、自分なりにひとつの答えを出しました。
「人間が生活し、呼吸をする場所として考えた時に、
 感覚的に”不自然だな”と感じるものは排除していこう」
このくらいでいいんじゃないかなって。

このブログの過去記事からの転載ですが、
「自分が、家族が、周りの人が、それぞれ日々の暮らしの中で、
 そしてお客様が、建てたその家の中で、ついでに、その「建物」そのものが、
 呼吸しやすいかどうか?で考えていく事で、いろんな決断がしやすくなるんじゃないか?」
と書いたことがありました。3年前の記事 (Click!) です。
家づくりの事ではなく、生き方(大げさ?(笑))について書いたものだったのですが、
これ以来、ずっと私のテーマになっている考え方です。

ハード面でもソフト面でも「呼吸がラクな家」
アトリエ朋の目指す家づくりは?と聞かれたら、そう答えていこうと思います。

あれ?
「ホウ酸防蟻のセミナーに行ってきました」という報告を書こうと思っただけなのに、
なんだか大作になってしまいましたね(笑)。
でも、これでまた少し、自分の中のいろんな思いが整理されたかな。
お付き合いありがとうございました(^^)/

余談ですが、このセミナーの情報をくれたN社のY氏。
送ってくれたFAXの片隅に、
「『引き渡し 無事に終わって 招き猫』 本当によかったですね」
って書き添えられていました。
まさか、このブログから、一句詠んで下さるとは!! 嬉しかったです♪ ありがとう。

まさかの展開

所用で消防署の予防係に行ったのですが、事務室に入ったら、そこに居る署員さん5~6人が、みんな無言でトウモロコシを食べているという不思議な光景に出くわしました。シュールだ・・・。
書類を提出して、処理されるのを、トウモロコシの匂いが充満している部屋で待っていたら、「初物なんですよ、どうぞ!」と私にまでトウモロコシが配られるというまさかの展開(笑)。
おいしくいただいてまいりました。
書類が決裁された後も、「そのままゆっくり食べていって下さい」って言われたけど、さすがにそれは恥ずかしいので、残りはお持ち帰り。
長い設計人生で初めて、「ごちそうさまでした」と挨拶をして消防署を後にしました(笑)。

 

何故か昔から、「普通はあんまりないよね?」というシチュエーションに遭遇する事が多い(と人によく言われる)のですが、今日はさすがに、「私、もってるな」って思いましたね(笑)。
ブログの神様、ありがとう!!

ウッキーちゃんの災難

不思議と、ワールドカップイヤーに、印象的な出来事が起こる確率が高く、
「あれから8年か・・・」「もう12年経ったのか・・・」といろんな事を思い出します。
しかし、そんな、私の大事な思い出を差し置いて、
ワールドカップの度に最初に思い出してしまうのは、
昔、友達とよく行っていたお店で知り合った女性、Sさんなのです。

Sさん、「ウッキーちゃん」という名前のお猿さんを飼っていたのですが、
日韓開催のワールドカップの時、日本の試合を、ウッキーちゃんを膝に乗せて観戦していて、
日本に得点が入った瞬間、興奮して、ウッキーちゃんの両手をつかんで万歳をしていたら、
ウッキーちゃん、腕を骨折しちゃったんですって(笑)。

ただそれだけの話なんですけどね(笑)。
本人(本猿?)にとっては大災難なだけの話なのですが、
なんだろう、もう「ウッキーちゃん」という名前が、おかしさを助長しちゃって、
ワールドカップが始まると、どうしても誰かに話したくなってしまうのです。
4年後も、また、Sさんとウッキーちゃんをしみじみ思い出すんだろうなぁ・・・。

12年前、”フーリガン” の事を、選手の名前だと思い込んでいて、
これだけ来日を騒がれてるなんて、いったいどこの国の選手なんだ?と、
必死に該当者を探していたのも、私の素敵な思い出♪(笑)
今大会も、相変わらずの ”にわか” のまま、楽しみたいと思います~。

ロケ!

3年前にリニューアル工事のお手伝いをしたギャラリー&カフェのお店で、ドラマのロケが行われたようです。
当時の記事はこちら (Click!) とこちら (Click!) 
左の写真は、オーナーさんが撮影時にこっそり送ってくれたもの。カメラとか機材が写ってないので臨場感はないかもしれませんが、撮影スタッフさんの打ち合わせ風景です。

主人公が働く照明器具のお店として使われるそうですが、ロケハンがこのお店を見つけて、
急遽、カフェも併設されてる設定に台本が変更されたんだとか。
店の奥にある工房も、そのまま撮影に使われたそうです。
今はまだ書けないのですが、大物俳優さんがいらしてたんですよ~♪
どうやら、ドラマそのものが、国分寺が舞台のお話という噂。どんなドラマなんだろう。

単発ドラマのようですが、放映日が分かったらお知らせします~(^^)v

長持ちしてくれますように。

“防草土” という商品があります。
サラサラの状態のまま敷地に敷き均し(左の写真がその工程)、上から水を撒いていくと固まる土です。

普段は防草シート+砂利敷きにしておくことが多い北側通路ですが、今回は、雑草対策だけでなく歩行性を高めておく必要があり、でも、モルタルなどで固めてしまうのは、ゲリラ豪雨の多い昨今、敷地内の透水の妨げになるので避けておきたい。インターロッキングなどを敷き詰めるのが良いのだけれど、予算的に厳しい。

という事で、この防草土をおすすめしてみました。

この類の商品はずいぶん前から知っていて、一度採用してみたいとは思っていたのですが、
どうしても、耐久性、経年劣化に不安があるため、踏み切れずにいたのです。
そんな不安をそのままお伝えすると、「それなら、我が家で実験してみましょうよ」とお施主様。
なんてありがたいお言葉でしょう。。。

仕上がった状態を見るに、とても良さそうなのですが、さてどうなる事やら。
(仕上げた後の写真が無くてゴメンナサイ!)

今回採用したのは、マツモト産業の「マサファルト」 (Click!) 
数か月で結果が出るものでもありませんが、その後の様子が気になる方はお問い合わせください。
理解あるお客様のおかげで得られた機会。活かしていきたいと思います。

少しさみしい「アガリ」

出会いから引き渡しまで14か月という長きにわたった二世帯住宅が、本日引渡しを迎えました。
感無量です。
正直に書きましょう。このプロジェクト、本当に大変でした!!(笑)

「スゴロクハウス」と命名したこの家づくり。
3歩進んで2歩下がるくらいなら、毎度の事なのでなんでもないのですが、
お母様がサイコロを振る度に「振り出しに戻る」のコマに進んでしまい、
「あれ?また最初から?まさか、またここからやり直し?」って(笑)。

あるいは「辻斬りの家」とも命名されたこの家づくり。
油断してると、暗闇の中で予想だにしない方向から突然切りかかられて、背中の傷は増えるばかり。
「あれ?またやられちゃった?」って(笑)。

最後には、「猛獣づかい」の称号まで与えられましたよ(^^)v

あはは。
こんな失礼な事を、当のお施主さん達とゲラゲラ笑いながら話せて、ブログにまで書けてしまうくらいの強固な信頼関係と共に、本日、「アガリ」を迎えたわけです。ヤッター\(^o^)/
ご家族みなさんそれぞれの、今までで一番最高の笑顔を拝見し、無事に引き渡せたうれさしと、終わってしまう寂しさを、半分ずつ抱えながら現場を後にしてきました。

こちらは、引渡しの席でお施主様からいただいたプレゼント。招き猫専門店として有名な招福民芸館の店内にずら~っと並ぶ招き猫の中で、この子だけが、後光が差したようにキラキラと光っていたんだそうです。写真だと伝わりにくいかもしれませんが、なんだろう。。。本当に神々しいのです。

今日はちょっとおセンチなので、素直に書いてしまいますが、私が、幸せを願いながら家づくりをお手伝いさせて頂いたご家族が、今度は、私の為にこの子を選んでくれた。自分の幸せを願ってくれる人がいるという喜びを、しみじみかみしめています。
暫定命名「あがりちゃん」(笑)。大事にします。

Hさん。Sさん。ここまでのお付き合い、本当にありがとうございました。
とーーーっても楽しかったです。大変だったけど(笑)、それ以上に楽しかったです。

どうなることやら二世帯同居!! 見守っていますよ(^^)/

原点

建築家・星野厚雄さんのスケッチ展が開催されると連絡をいただき、久しぶりに独楽蔵のアトリエにお邪魔してきました。どの季節に行っても、本当に気持ちのいいアトリエなのですが、星野さんが「あえてこの季節を狙って開催した」とおっしゃるだけあり、アイレベルのグランドラインにのぞく新緑や、室内の床に揺れる木漏れ日の陰など、時間が経つのを忘れるようなゆったりした空間に癒されてきました。

今まで、あまり自分の経歴を人に話す事はなかったのですが、この独楽蔵のアトリエ (Click!) を建てたのが、私が勤めていた工務店です。
建築雑誌で星野さんの作品を見て衝撃を受け、どうしても自分の目でこの建物を見たい!と思い、当時、独楽蔵の工事のほとんどを請けていたその工務店を見つけ、「女性スタッフを雇うなんて考えられない」という社長に頼み込んで入社したのです。当時の私、ガッツがありました(笑)。

とても厳しい工務店で、「仕事なんて誰かに教えてもらえると思うな。自分で盗め!」と言われ、指導らしい指導は受けられず、手探りで描いた図面は「こんなもん使えない」とその場で原図を破かれ、図面に間違いが見つかれば、現場で職人さん達の前でけちょんけちょんに怒られて・・・。
仕事帰りの車の中で、何度悔し涙を流したことか(笑)。
女性どころか同世代も居ない環境でまさに孤軍奮闘。技術や根性を、文字通り ”叩き込まれた” 私の貴重な修業時代です。当時の私、相当ガッツがありました(笑)。

楽しかったな~♪なんて思い出は、ひとっつもありませんが(笑)、20代の前半に、あれだけ厳しい環境で仕事を覚えた事、優秀な監督さん達の仕事に触れられた事、独楽蔵の現場に立ち会えた事、そして、星野さんの建築哲学を学ばせて頂けた事を、とても誇りに思っていますし、感謝の気持ちしかありません。と同時に、あの経験を今の仕事に活かせているのだろうかという不安もあるのですが。

来週、アトリエ朋は15周年を迎えます。
これまで、なかなか設計事務所としての立ち位置が見つけられず、彷徨っていた感がありましたが、16年目からの事務所の方向性が、自分の中で固まってきました。
ちょうどいいタイミングで、自分の原点を振り返る機会も持てましたし、ちょうどいいタイミングで、新しい、素敵な出会いも続いていて、背中を押されています。
あの頃のガッツはもうありませんが(断言!(笑))、これまでのひとつひとつの自分の選択と経験を意味のあるものにできるように、今の自分に出来る「いい仕事」を探していきたいと思っています。

そんな事をしみじみ考えていた、あっつーーーい週末!
梅雨待たずして夏の到来ですね。最近は毎年こんな感じですが。
どうぞみなさま、体調崩されませぬよう。。。

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