月別: 2021年6月

夏至 2021

夏至ですね。
さすが、1年でいちばん昼の長い日。
夜7時を過ぎてもまだ空は明るく、
360度どちらを向いても、すべての空が美しい日暮れ時です。

窓から吹き込む風も本当に気持ちがいい。
久しぶりに聴いている喜多朗の音楽が、夏の夜にぴったりです。
ベランダで晩酌でもしちゃおうかしら。

 

自分の周波数

ここ数年、「丁寧な暮らし」という言葉をよく見聞きするようになったけれど、
その丁寧な暮らしの「丁寧」って何のことなんだろうね?と友達と話をしました。
そんな話をするという事はつまり、世の中で「丁寧な暮らし」と思われている
一般的なイメージに違和感があるからなのですが、
例えば、我々住宅建築業界の人間がよく使い、
私自身もHP内に堂々と書いている「豊かな暮らし」の「豊か」だって、
実際どういうことを意味するのかな?と考えてしまったりするのです。

結論から言えば、その言葉の定義は人それぞれなわけで、正解なんてないのですが、
私自身がそういう言葉を発するときにイメージしてるのは
「ノイズの少ない暮らし」かなと思います。
ラジオのチューニングがぴったり合ったときにクリアになる音のように、
人との関係性や生活習慣において、雑音を感じない環境に身を置く工夫をする事が、
実はとても大切な事のような気がするのです。
そして、ノイズに自覚的であるためには、
自分の周波数をしっかり持っている事が重要なんだろうな、と。
歳を重ねたり、いろんな経験によって、
その周波数は微妙に変化はしていくのでしょうが、
私が家づくりのテーマにしている「自分らしく暮らす」というのは、
つまりはそういう事なのだと思います。

と、仕事に対する姿勢のふりをして書いてみましたが、私自身が今、
ノイズを除去していきたいという欲求が強くなっているのかもしれません。
2021年下半期の小さな目標です。

梅雨入りかな

いよいよ梅雨入りなんだな…と思わせるどんよりした空を眺めながら、
それでも、ここ数日の猛暑から解放されてホッとする朝です。
と同時に、この涼しい空気に触れていると、まだ本格的な夏も始まっていないのに、
あぁ、今年もあっという間に夏が終わってしまうんだろうなぁ…と、
ちょっと物悲しい気持ちにもなってしまったり。

昨夜、通り雨のように強い雨が降り、それがやんだあとにベランダに出てみたら、
雨上がり独特のあのにおいが立ち込めていて、幸せな気持ちになりました。
雨が降ったあとに地面から立ち上る匂いに『ペトリコール』という名前が
ついてることを知ったのは2年前。
ただ名前が付いていたというだけなのに、その名前の響きのかわいらしさも相まって、
妙に私の琴線を刺激し、雨の日、梅雨の季節の気持ちのありようが大きく変わりました。
このことに限らず、言葉の力で自分の価値観がひっくり返されることって、
意外とたくさんあるような気がします。
人生って本当に小さな点の連続で、取るに足りないようなことがきっかけで、
全然違う未来に連れていかれてしまうから面白いですよね。

雨の日が大好きになるような家を作っていきたいなと、最近よく考えます。

軒下がある安心

どうしても投稿の気軽さから、インスタグラムの方にばかりポストしてしまい、
肝心な(肝心か?笑)ブログの方がおざなりになりがち。いけません。

昨日、国分寺のSk邸が無事に上棟しました。
今、建築業界をやや混乱させているウッドショックの影響を少なからず受けてしまい、
当初の予定より半月近く上棟が伸びてしまったこの現場。
施主のSさんご家族にとっても、長い半月だったと思います。
とりあえず、ここまでこぎつけられて一安心。
ご尽力くださった工務店さんに感謝です。

久しぶりに、しっかりと軒の出のある家になります。
軒ゼロの箱のような家も好きなんだけど、やっぱり深い軒下のある家に憧れます。
極限まで軒高を抑えて、周辺より少し背の低い家になるように設計しました。
まだ骨組みだけだけど、正面から見た佇まいがとてもきれい。うれしいぞ。
先日竣工したSg邸と全くタイプの違う家なのですが、思いがけず、
Sさんが同じ色の外壁を選ばれたので、「色と形と素材の妙」を再び楽しめそうです。

竣工は9月末予定。
流通の情勢的に、まだまだ油断はできませんが、
このまま無事に進んでくれることを祈りながら、祝上棟。

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