記憶の紐づけ

もう30年くらい前の事になりますが、当時勤めていた工務店では、
10時と3時に必ず休憩があり、社長の奥さんがおやつを用意してくれていました。
そのおやつに柿の種が出てくると、あるパートの事務員さんが、必ず、
「柿の種とコーヒーって合うよね」「柿の種にはコーヒーが一番合うんだよね」
と言っていたんです。もう絶対、必ず。笑

その会社を辞めて以来、そのパートさんとは一度もお会いしていないのですが、
30年経った今も、柿の種を食べるたびにその人の事を思いだすのです。

時はさらに遡り、高校時代。
友人に慢性の鼻炎に悩まされてる子がいて、常にルルの点鼻薬を持ち歩き、
休み時間のたびにシュッシュッと鼻にスプレーしていました。
その子が、「いつか私が死んでも、みんな、ルルの点鼻薬を見るたびに私を思いだしてね」
とよく言っていたんですよね。笑
彼女との付き合いは今もずっと続いていて、新たな思い出もたくさん作ってきたし、
たしかその数年後には鼻の手術をしていたので、もう点鼻薬は持っていないだろうし、
そもそも、ルルの点鼻薬が今も市販されてるのかも分からないのですが、
もしそれを見たら、瞬時に彼女の事を思いだすのはまちがいないと思います。

記憶の紐づけって本当におもしろいですよね。
何をもって自分を覚えてもらいたいか…なんて自己啓発的な本人の欲望を軽く飛び越えて、
思いもかけない物事で人の記憶に残っていくのですから。

私はどんな風にみんなの記憶に残っていくのだろうか…。
久しぶりに柿の種を食べながら、そんなことに思いを馳せる山の日。

柿の種にはコーヒーがよく合います。笑

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