月くらいの明るさで

昨日の第3木曜日は、調布のタイルスタイル深大寺さんのツキイチカフェへ。
タイルスタイルさんが月に一度開催しているオープンアトリエの企画の中に、
サブリエの「暮らしのよろず相談会」を加えてくれて、今年の8月から参加しています。
でも、相談会というかしこまった形ではなく、もっと気軽に、
コーヒーを飲みながらの雑談の中から、住まい手さんの暮しの中の困りごとを引き出して、
何か少しでも役に立つアドバイスができたらいいよね、というのが主旨。
まだ始まったばかりだけれど、月を追うごとに来てくれる人も増え、
これをやる意味とか必要性を実感できるようになっています。
お声掛けくださったタイルスタイルの店長さんと私の共通の思いが、
しっかりとこの場所に根付き、育ってくれることを信じて続けていきます。
遡ること、4ヶ月前。
中古マンションを購入されたUさんが、キッチンリフォームの打合せでタイルスタイルを訪れた際、
その購入したマンションの管理規約や契約の事でちょっとした困り事に直面している話を、
タイルスタイルの店長・上野さんにポロっと話されました。
相談という程のものではなかったのでしょうが、それを聞いた上野さんが、
何とかしてあげられないものだろうか…と、
これもまた相談という程の深刻なものではなかったのだけれど、私に話をしてくれたので、
それは何とかしてあげたいよね、と、私がいちばん信頼している不動産屋さんを紹介し、
アドバイザーとして中に入ってもらって、
無事に解決に導いてもらうという出来事がありました。
昨日のツキイチカフェに、その時の住まい手Uさんと不動産屋さんが、
それぞれに遊びに来てくれました。
Uさんと私は初対面、上野さんと不動産屋さんも初対面だったのですが、
しばし、あの暑かった夏の思い出話で盛り上がりました。
私も上野さんも、特に何をしたわけでもないのですが(笑)、
こちらが恐縮するくらい感謝されてしまい、若干こそばゆいものの、
上野さんと、「私達がやりたいのはこういうことなんだよねー」確認し合いました。
ポロっと話したことが、人と人の繋がりで思いがけず解決することはよくあって、
このツキイチカフェを、そういうきっかけの場所にしていきたいのです。
*
ここ数年、鬱陶しいくらい何度も書き続けていますが、
家の中、暮らしの中でちょっと困ってることや不便を感じていること、お悩み、
そういうものを、誰に相談すればいいのか分からなくてそのままにしてしまってる人達や、
昨今、詐欺まがいのリフォーム会社が横行している事に不安を感じている人達にとっての、
とりあえず安心して相談できる場所になりたいのです。
今後は、それを仕事の軸にしていきたいとさえ思っています。
その為には整えなければいけないこともたくさんあるのですが、
今は、今の私にできる範囲で、相談できる場所を増やしていきたいと考えています。

その為にも、設計やデザインとは違う勉強もしていかねばです。
もっともっと、頼もしい存在になっていきたいな。

以前の屋号「アトリエ朋」は月にちなんだ名前にしたくて付けた名前でした。
太陽のような素敵な建築家の方たちはたくさんいるけれど、
私は、暗闇の中でそっと足元を照らす月のような存在になって、
目立たないところで誰かの役に立てたらいいな…と、そんな気持ちで続けてきた仕事。
屋号は変わっても、私の原点は変わらずそこにあるのだな、と、最近つくづく思います。

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