2014.6.2
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建築家・星野厚雄さんのスケッチ展が開催されると連絡をいただき、久しぶりに独楽蔵のアトリエにお邪魔してきました。どの季節に行っても、本当に気持ちのいいアトリエなのですが、星野さんが「あえてこの季節を狙って開催した」とおっしゃるだけあり、アイレベルのグランドラインにのぞく新緑や、室内の床に揺れる木漏れ日の陰など、時間が経つのを忘れるようなゆったりした空間に癒されてきました。
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今まで、あまり自分の経歴を人に話す事はなかったのですが、この独楽蔵のアトリエ (Click!) を建てたのが、私が勤めていた工務店です。
建築雑誌で星野さんの作品を見て衝撃を受け、どうしても自分の目でこの建物を見たい!と思い、当時、独楽蔵の工事のほとんどを請けていたその工務店を見つけ、「女性スタッフを雇うなんて考えられない」という社長に頼み込んで入社したのです。当時の私、ガッツがありました(笑)。
とても厳しい工務店で、「仕事なんて誰かに教えてもらえると思うな。自分で盗め!」と言われ、指導らしい指導は受けられず、手探りで描いた図面は「こんなもん使えない」とその場で原図を破かれ、図面に間違いが見つかれば、現場で職人さん達の前でけちょんけちょんに怒られて・・・。
仕事帰りの車の中で、何度悔し涙を流したことか(笑)。
女性どころか同世代も居ない環境でまさに孤軍奮闘。技術や根性を、文字通り ”叩き込まれた” 私の貴重な修業時代です。当時の私、相当ガッツがありました(笑)。
楽しかったな~♪なんて思い出は、ひとっつもありませんが(笑)、20代の前半に、あれだけ厳しい環境で仕事を覚えた事、優秀な監督さん達の仕事に触れられた事、独楽蔵の現場に立ち会えた事、そして、星野さんの建築哲学を学ばせて頂けた事を、とても誇りに思っていますし、感謝の気持ちしかありません。と同時に、あの経験を今の仕事に活かせているのだろうかという不安もあるのですが。
来週、アトリエ朋は15周年を迎えます。
これまで、なかなか設計事務所としての立ち位置が見つけられず、彷徨っていた感がありましたが、16年目からの事務所の方向性が、自分の中で固まってきました。
ちょうどいいタイミングで、自分の原点を振り返る機会も持てましたし、ちょうどいいタイミングで、新しい、素敵な出会いも続いていて、背中を押されています。
あの頃のガッツはもうありませんが(断言!(笑))、これまでのひとつひとつの自分の選択と経験を意味のあるものにできるように、今の自分に出来る「いい仕事」を探していきたいと思っています。
そんな事をしみじみ考えていた、あっつーーーい週末!
梅雨待たずして夏の到来ですね。最近は毎年こんな感じですが。
どうぞみなさま、体調崩されませぬよう。。。