悔しいなぁ…笑

5月29日。相方さんの6回目の祥月命日です。
昨日、神戸の墓前で七回忌法要を済ませてきました。

大切な人との死別を受け入れるというのは、本当に難しい。
いつまでも悲しみにしがみついている訳ではないし、普通に愉しく生活もしているし、
時間の経過とともに間違いなく気持ちは変化しています。
固体だった悲しみが少しずつ液体になり、自分の体の中の全体になり、
いずれ気体となって、悲しみという感情が自分の世界の全体になる…。
この6年間を振り返ると、そんな感じ。
でも、無くなった訳でも薄まった訳でもなく、分量は変わらずそこにあり、
何かのきっかけでキューっと凝固して、時々はっきりとした悲しみとなって現れます。
回忌法要というのは、故人を思い出し悼む日なのだから、当然ではあるのですが、
昨日はやっぱりつらかったな。
死んでしまった事はとっくに受け入れているんだけど、
だからもう隣に居ないのだという事が、どうしてもイコールで繋げられなくて、
なんで居ないんだろう…、居ないってどういう事なんだろう…、
と、そんな気持ちで一日を過ごしました。
やっぱりまだまだ寂しいです。悔しいなー。笑

いつまでも悲しみを言い訳に停滞し続けている気がして、そんな自分が本当に嫌で、
七回忌を節目にして気持ちに区切りをつけて、ちゃんと前に進もうと、
何年か前から心に決めていました。
それはつまり、七回忌までは悲しい寂しいとグスグスしている自分を許す事でもありました。笑
誰に頼まれたわけでも怒られたわけでもないんだけど、このままじゃいかんと思って、
気持ちを切り替えるきっかけの節目が必要だったのです。
だからもっとすっきりした気持ちで今日を迎えられると思ってたのだけれど、
心というのは、なかなか予定通りにコントロールできないものですね。笑

でもでも、リスタートしますよ!
なんだかいつの間にか『大切な人を失って悲しみの中にいる』ことが、
自分のアイデンティティになってしまっているところがあり、
それがなくなったら自分じゃなくなるような不安定な気持ちもあるのですが、
もっと上手に、この経験を私の一部にしていこうと思います。
もう悲しみを言い訳にしたくないから。

昨日、ここまでの私をずっと見てきてくれたお坊さんに、
「金沢さんは本当に上手に死別を受け入れてきましたよ。
 気持ちの過程の経方は見事でした。なかなか出来ることではないんですよ。」
と褒められました。褒められてうれしい事でもないけれど…。笑
でも、自分の気持ちを含め、いろんなことをちゃんと大事にはしてこれたのかな。
大事にすることで、本当にたくさんの方たちに心配や迷惑をかけ続けてしまったと思いますが、
その恩返しのためにも、ここからまた、自分の幸せな人生をスタートしようと思います。
長い間、いたわり励まし続けてきてくれた周りの人たちに、この場を借りて感謝申し上げます。
本当にありがとうございました。

昨日は日帰り強行スケジュールでしたが、
彼が子供時代を過ごし、思い出話をたくさん聞かせてくれた須磨の海岸にも寄ってきました。

いつか、この海が見えるところで暮らしたいね、と話していたんですよ。
大切な人と「いつか…」と夢見ている事があるのなら、
ぜひ、いつかなんて待たずに叶えてください。
一緒に生きているって、本当に素晴らしいことですから。

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