月別: 2022年6月

大切な実はそんなにたくさんないのかもしれない

歯が抜ける夢を見た。

抜ける瞬間の夢ではなく、足元に何か落ちていて、拾い上げるとそれが自分の歯で、
でもそれは元々不要で邪魔になっていた歯で、抜けた事でやっと正常な歯並びになったという夢。

そこで目が覚めて、やけに暗示的な夢だなぁ…と思いながらもう一度寝直したらまた夢を見た。

一昨年の秋に解約した以前のアトリエにいて、もう引き払ってはいるんだけど、
最後に出たゴミの処分をずっと先延ばししていて、やっと片付けに行けたという夢。

*

最近、夢を全く見ていなかったのか、見ても忘れていたのか分からないのだけれど、
こんなにクリアで、目が覚めてからもはっきり覚えている夢を見たのは久しぶりです。

おもしろいものですねぇ…。
素直に捉えれば、『もう余計な荷物は降ろして次に進む時ですよ…』
というメッセージにも取れなくもない。
そう信じて、気持ちを身軽にして前に進むのも悪くないなーとも思うのですが、
これだけ生きてくると、夢のお告げにそれほど深い意味がない事も、
現実はそんなに簡単に変わらない事も知ってしまっておりまして。笑

それでも、夢というものが自分の潜在意識が見させるものであるならば、
私の中にそういう気持ちがあるのだろうし、
事実、モヤモヤを感じるものは積極的に手放していかないとなぁ…と考え、
少しずつ行動に移している時期でもあるので、暗示というよりは願望なのかもしれません。

自分の手に負える物量というのが、年々減ってきている気がするのですが、
それは、大切なものと不要なものの区別ができるようになるという事なのかもしれません。
今年の初めに紹介した映画『ストレイト・ストーリー』の中で、主人公の老人が言っていた、
『歳を取って良かったのは、実と殻の区別がつくようになったこと』
というのは、きっとこういう事なんだろうな。

殻に未練を抱くのではなく、手元に残った実を大切にすること。
それ以前に、それが本当に自分にとって大切な実なのかを見極めること。
そういう力と知恵をつけていきたいものです。

23周年!

昨日6月8日は創立記念日。
1999年に前屋号のアトリエ朋として独立してから満23年となりました。

この写真は独立まもない頃、15年~20年前くらいに設計した住宅群。
これ、すべて建売住宅なのです。

 


独立前、不動産会社の設計室にいて、
『お金のある人は注文住宅、
無い人は建売住宅』みたいな構図が
当たり前のように存在している
ことにいつも憤慨していて、独立後、
『建売を買うしか手段のない
人にもいい家に住む権利はある!
 私が日本の建売住宅を変えてやる
!』
と鼻息荒くしていた頃の仕事です。笑

この頃の仕事を見返すと、粗削りだったり大胆だったり、
恥ずかし
くなるところも多々あるけれど、
いい家を作りたいんだという情熱
や、一箇所一箇所の納まりに込めた想いみたいなものは、
いろんな
事に手慣れてしまった今の私は完全に負けているなぁ…と感じます
頑張らないとね。

23年という全くキリの良くない年だけど笑、初心忘るべからずで記念日にアップしてみます。

24年目の建築業界。
建築費の高騰を筆頭に不安な要素はたくさんありますが、
私は私の
仕事をしていくしかありません。
とりあえずは2年後の25周年を笑顔で迎える事を目標に、
昔の自
分にも励まされながら頑張ろうと思います。
引き続き、よろしくお付き合い下さいませ。

どこに向かっているのだろう…

ネットニュースを見ていて、あだ名を禁止する小学校が増えているというニュースに目が留まる。
あだ名を容認するのも禁止するのも、それぞれに問題は孕んでいるだろうし、
それを良い悪いと論ずることはできないんだけど…。

何か問題が起きるたびに、それを防止するために約束事やルールが増えていき、
事の大きさによっては、新たな規則ができ、時には法律まで変わっていく。
そうすることで守られていくものも当然増えていくけれど、
一方で、失われていくものは『想像力』なんじゃないかな。
あるいは、『自分で考える』という能力。
…一緒かな。

世の中を憂うような生き方はしていないけれど、
この『想像力の欠如』に関してだけは、もう長い事、由々しき問題だなぁと考えています。
ちょっと想像してみれば分かりそうなのに…と感じることがどんどん増えていきますよね。
もちろん自戒を込めてなのですが、時々、とても怖くなります。この国の行く末が。

想像力さえあれば、ルールとかコンプライアンスとかに縛られず、
もう少しおおらかに生きていけるはずなのになぁ…。

あの子がねぇ…♡

今日は高校時代からの友人のお誕生日。
お祝いメッセージを送ったら、その返事に、
今春から新社会人になった長男君が誕生日をお祝いしてくれるらしいので、
今から六本木に行くのだと書かれていました。

胸熱だわ~。

生まれた時から知っていて、彼が幼稚園生の時に建てた家の設計をさせてもらったのもあり、
友人の子供というよりも、親戚のおばちゃんのような気持ちで、
(でも、ずっと『綾ちゃん』と呼んでくれているのだ!)
彼の成長を割と近くで見てきたものですから、なんだか感慨深いのです。
あの子が、お母さんのお誕生日の為に六本木のお店を予約するような大人になったことが。

姉夫婦に子供がいないので、甥っ子姪っ子の居ない私にとって、
こんな気持ちを経験させてくれる古くからの友人の存在は本当にありがたいものです。
その友達も最高にうれしかっただろうなぁ…。

*

ちなみに。
お祝いメッセージに、
『年相応に身体のあちこち(脳含む笑)がポンコツになってくるけど、
 それ自体も笑い飛ばして楽しみながら、また一年、元気に愉しく過ごしてね』
と書いたら、返事には、
『本当に脳の劣化が激しくて困る!芸能人の名前が出てこないとかのレベルではなく、
 一緒に働いてる人の名前もすぐに出てこない』
と書かれていました。笑

分かるわ~。

でもね、多少脳がいかれても、こんな幸せな誕生日を過ごせるのなら全然OK!
Iちゃん、お誕生日おめでとう♪ 新たな一年に幸多かれ!
(このブログ見てないだろうけど。笑)

*

おまけ。

新築時に駐車スペースに付けた彼の足跡と、15歳の誕生日に彼の足を並べて撮った写真。
この時も感慨深かったんだけどね。
当たり前だけど、どんどんどんどん大人になるんだな、こうやって。

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