冬至

無農薬栽培の柚子をたくさんいただきました。

お風呂に入れるのはもったいないから、お風呂用は別に買ってしまった。笑

見た目だけでなく、味もきれい。
冬の贅沢です。

毎年必ずどこかしらに書いていますが、今年も書きます。笑

冬至は、一年でいちばん希望を感じる日。
これから寒さが本格的になるというこの時期に、日照時間が少しずつ長くなる。
地球は、私たちを絶望させないように回ってくれているのです。
本当にありがたいな…と、毎年思うのです。

コンプライアンス

築50年ほどの建物が老朽化して、建替えを検討したいのだけれど、
この50年の間に都市計画の制限(用途地域であったり建ぺい率容積率であったり)が変わり、
単純に建て替えの計画が進められない…というご相談を、先週、立て続けに2件受けました。

どちらも事業のための建物です。
その地で半世紀以上商売を続けてきた人にとって、都市計画法が変わったから他の地へ…
というのは、周りが考えるほど簡単な話ではないし、
どちらも2代目3代目の社長さんですので、
受け継いだものをどうするか?というのは、本当にセンシティブな決断になりますよね。

だからと言って、出来ないものを「出来る」とお答えすることは当然できず、
とりあえず、今考え得るすべての選択肢を机上に並べてみて、
ひとつひとつ慎重に検討していきましょうというお話に。

法律や条例は、市井の人々の暮らしがより良くなるために改正されていくものだろうから、
(そうとも言い切れない改正もたくさん経験したけれど笑)
いたしかたない事だとは分かっているのですが、相談を受けて、
「それは今の法律だと出来ないんですよ」「難しいですね…」
と答えざるを得ない場面というのが増えたなぁ…と感じ、切なくもあります。

それでも、それぞれの方たちにとってより良い方向に道筋を見つけるお手伝いは出来るはず。
設計者というのは伴走者のようなものなのかもしれません。
時間はかかるでしょうが、これがベストだったと思える着地点を探していきたいと思います。

イチゴのショートケーキ

コンビニでイチゴのショートケーキを買い、しばらく食べずに冷蔵庫に入れておきました。
冷蔵庫を開けるたびにイチゴのショートケーキが目に入るって、
何とも言えない幸せ感があるのです。
実際、食べている時よりも、
冷蔵庫を開けて「あ、そうだ。イチゴのショートケーキがあるんだ♡」と気づく瞬間の方が、
はるかに満ち足りていたんですよね。

普通のケーキ屋さんで買ったものだと、紙の箱に入っているのでこの楽しみはなく、
コンビニスイーツならではだと思われますが、
これがチョコレートケーキやモンブランではダメなんですよ、多分。
いや、ダメってことはないんだけど。笑

『イチゴのショートケーキ』という名前と、あのビジュアル。
完璧だな…と思うのです。
ケーキの代表的存在でありながら、
ケーキというカテゴリで一緒に語ることのできない特別感。すごいな。

うまくまとめられないんだけど(うまくまとめる必要もないテーマだけど笑)、
イチゴのショートケーキは、小さな幸せの可視化だなと思いました。というお話。

それにしても、最近のコンビニスイーツのクオリティはすごいですね。
美味しかった。ごちそうさまでした。

 

事務連絡デス

12月になりました。
毎年言っているけれど、本当に早いですね。やんなっちゃうわ。

さて、今日はお知らせです。

2年前より国分寺オフィスとしてお借りしていたシェアオフィス『国分寺さんち』を解約し、
東大和の事務所、一拠点での活動にすることにいたしました。
もう一つ場所があるというのは魅力的ではあったし、
国分寺はアクセスがいいので、打ち合わせスペースとしては重宝していたし、
プライベートで活動している綿仕事の作業場として使えるのもありがたかったのですが、
(最後の方は、綿活動のために借りてるみたいだった…笑)
実務の上で、2拠点というのはかえってストレスになる部分も多々ありまして。。。
どっちにいても「あれがない、これがない」みたいなことが起こったり。
なんでもやってみないと分からないものですね。理想的な働き方だと思ったんですけどねー。

2年前に、国分寺に拠点を残しておきたいと思った理由はいくつかあるのですが、メールアドレスのアカウントが”sablier.kokubunji”だったからというのも大きな理由だったんです。笑
で、今回、どうしようかしら…と少し悩んだのですが、
とりあえず、アドレスは変えずにこのままいくことにしました。
身体は東大和に、心は国分寺に、魂は多摩湖に…。笑
なんのこっちゃですが、今後も国分寺にはかなりの頻度で出没することになりそうですし、
『国分寺あたりの設計屋さん』のままでいてもいいかな、と。
ま、いろいろ変更するのが面倒くさいというのもありますが。

という事で、私の生活自体はほとんど変わらないのですが、
事務所所在地変更の手続きも済ませたので、ご報告させていただきます。

少しまじめな話を書くと、この2年間、自分の所在が定まらない感じだったのです。
足元がグラグラと不安定な気がして、なんとなく心許なかったのです。
ここに根を張るかどうかはまだ分からないけど、
とりあえず自分の居場所が1か所に定まったことで、少し気持ちが落ち着くといいな。

そんな師走のはじまりです。
残り一か月、あせらずあわてずあきらめず、頑張っていきましょう!

折り返し地点はいらない

友達と、ターニングポイントの話をした。

52歳という年齢からすると、とっくに人生の折り返し地点を過ぎてるのかもしれないけれど、
折り返しちゃったら、今まで見た景色を逆から見るだけでつまらない。
まだまだ見たこともない景色を見たいから、折り返す事なんて考えないで、
アホみたいに前進していった方が楽しいんだろうな。
でも、今までは結構一生懸命走っていたけど、
体力も無くなってきたし、すぐ怪我とかするから笑、
これからはもっと周りの景色を楽しみながら歩いた方がいいね。

そんな話。
我ながら、いい事言うなーと思った。笑

目的地も制限時間も設定しなければ、目の前に現れることすべてを楽しめそうな気がする。
本当に、楽しまないともったいないよなーと、心の底から思うのです。最近。

陰陽五行

宮内庁楽師として宮中行事などでも演奏されている雅楽奏者・松井北斗さんに、
雅楽についてのお話を聞き、その後、装束をまとった松井さんの笙の演奏を拝聴するという、
またとない貴重な体験をしてきました。
間近で聞く笙の音色は本当に美しく、静謐な時間に酔いしれましたが、
その生演奏と同じくらい、雅楽にまつわる奥深いお話は実に興味深いものでした。

中でも、その季節や方角といったいわゆる陰陽五行によって演目が決まるというお話は、
ただその事実を聞いているだけで神妙な心持ちになりました。
その他の『厳禁』とされている事柄も含め、本当に神聖な世界なのだと実感。
いつも地鎮祭の時に流れている『越天楽』も、これからは聞こえ方が変わりそうです。

実はこの企画、コロナさえなければ、2年前に私のアトリエで開催される予定だったのです。
大好きだったあの空間で聞きたかったな…と残念な気持ちも少しはありますが、
これもまた、陰陽五行の仕業なのかもしれません。

今日はこの予定以外にも、朝から、友人が出店するクラフトマルシェのお手伝いをしたり、
やはり別の友人たちが主催する本のイベントに立ち寄ったりと、
なんだかとても文化的な1日でした。
そしてまた、久しぶりの再会が立て続いた1日でもありました。
いったい何人の人と「ひさしぶり~」というあいさつを交わしたことか…。笑
いろんな刺激を受けたけど、たまにはこんな日曜日もいいな。

さて、11月も残り3日ですね。
明日はY様邸のお引渡し。楽しかったプロジェクトも一区切りです。
そして、2年間借りていた国分寺のシェアオフィスを解約することにし、
明日、荷物を引き上げる予定です。(このご報告はまた改めて!)
嘘みたいにあっという間に2022年も終わりが近づいてきましたが、
悔いの残らぬよう、一日ずつ、大切に過ごしていきたいと思います。

憧れる

「とても素敵な絵を買ったんです。
 その絵が似合う家にしたいので、今度金沢さんにも観てもらいたいんです」

プロジェクトがスタートしたタイミングで、施主のSさんからそう言われたのは2年半前。
その絵とは、上田暢子さんという画家の絵でした。
ちょうどその時期に国分寺で上田さんの個展が開催されていて、
私もその個展に行き、あまりにも魅力的な作品たちに心から感動し、
一枚の絵を購入した直後の事でした。
同じ画家さんのファンであることが判明したその瞬間の、
Sさんと私の興奮は想像にたやすいでしょう。
「この家づくりは絶対にうまくいくな」と確信した瞬間でもありました。

上田暢子さん。
神戸に在住されていて、正確なお歳は聞いていないけれど、80歳は超えられているそう。
どの作品を見ても、本当に瑞々しく自由な精神を感じます。
憧れるんですよ。
こんな風に歳を重ねたい、こんな風に生きていきたい、と。
私の乏しい語彙では伝えきれないのですが、心が解放されるのです。
それはきっと、上田さんの表現する自由が、
人生で味わう不条理や不自由がしっかりと内包され、
それらを受け止めた上で自らが選択し掴み取った自由のように感じられるからかもしれません。

その上田さんの久しぶりの個展が日本橋の中和ギャラリーで開催されていて、
今日、足を運んできました。
相変わらずの世界観。とにかくいい!

写真でもテキストでも、この魅力を伝えられないのがもどかしい。
出来ることなら、1枚ずつすべての作品を紹介したいくらいです。
個展の開催は明日20日で終わってしまうのですが、
運よく終了前にこのブログを読めた方、お時間が許せばぜひ足を運んでみてください。


上田暢子展『そしてゆっくりと』

コロナ生活がひと段落して日常を取り戻す頃、
慌てずじっくり慎重に羽根を伸ばしてゆく・・・
            ~ギャラリーHPより抜粋

中和ギャラリー:中央区日本橋本町1-5-17 町田ビル4F
最終日 11月20日(日) 12:00~17:00

さて、冒頭のSさんの家。
上田さんの絵を飾る玄関は、こんな風に設えました。

これは引渡し直後なので、まだカウンターの上に置かれている状態ですが、
今頃は壁に掛けられている事でしょう。
この写真は、上田さんの東京での展覧会をマネジメントしている方を通じて、
上田さんにも届けていただけました。
とびきりのエピソードも含めて、喜んでいただけたようです。

Works!

このHP上に『Works』のページを足したいとはずっと思っていたのですが、
どんなページの構成にすればいいのか、どうしてもイメージが固まらなかったのです。
設計事務所のHPらしく、物件ごとにまとめるのが王道なのは分かっているのですが、
どうしてもそういうページにはしたくなくて…。
もう少し、秩序と混沌の真ん中みたいな、あまり親切じゃないページにしたかったのです。

ブログとは別にInstagramをやっていて、
そちらにはたまに進行中の現場の事や過去の仕事の写真をPOSTしているのですが、
どうやら私はInstagramが一番相性が良いらしく、
気持ち的にも作業的にも軽やかにアップできるので、
暫定ではありますが、Worksページを、Instagramの転載という形でまとめてもらいました。
Instagramのアカウントを持っていない方も見られるらしいのです。朗報!

どういう心理か自分でもよく分からないのですが、
なぜかブログに仕事の事はあまり書く気がしなくて、いかがなものかと思っていたのですが、
これでしばらくは、余計なことで悩まずに、SNSとブログの使い分けが出来そうです。
すでにInstagramをフォローして下さっている方は、今まで通りそちらでお付き合いください。
それ以外の方達には、ブログとは別に楽しんでもらえるページになるよう、励みます!

取り急ぎのご報告でした。
トップページの右下、あるいはこのブログページの右上の『Works』からお入りください。

あ、ちなみに。
このHPを公開した時にも書いたのですが、トップページの画面は、
私が愛してやまない多摩湖の水面映像を加工して作っていただいたもので、
WEBデザイナーさんと私のイチオシのページです♡
毎日、洪水のように流れてくる視覚情報に疲れた時には、
ぜひ、このページをぼーっと眺めてみてくださいね。
不思議と落ち着きますので!

画面越しではない景色

最近、意識的に少しスマホから離れる時間を取るようにしています。
先週末には、2日間ほぼ終日電源自体をオフにして、PCでもSNSは見なかったのですが、
たったそれだけの事でも、脳がラクというか…。
日頃、視覚から得ている情報の多さはすごい量なんだとあらためて感じます。

今朝は、あえてスマホを持たずに朝散歩に出かけてみました。
多摩湖の堰提に続く狭山公園の雑木林は、この数日でかなり色づいてきて、
雲ひとつない青空に、紅葉が本当に美しく映えていました。
何度も、やっぱりスマホを持ってくればよかった…と思ったのも事実ですが、
最近良く思うのが、心を動かすような風景に出会ったとき、
自分での目で見ている時間より、画面越しに見ている時間の方が長いのでは?という事。
写真を撮るという行為がとても身近になり、それはとてもいい事だとも思うのですが、
なんだかとてももったいない気がしてしまうのです。
足繫く通っている散歩コースの景色も、フレーミングせずに、
そのままの自然のダイナミズムをちゃんと堪能してるのかな…と思ってしまって。

この町では、夏になると毎週末、西武園の花火を楽しめるのですが、
その花火に至っては、おそらくほとんど画面越しに見てるんですよね。
ついつい写真を撮ったり動画を撮ったりしてしまうので。
もっと純粋に目の前に広がる景色を楽しみたいですよね。楽しまなければですよね。

そんな事をいつも考えていたので、あえての手ぶら散歩となったわけですが、
結論から言うと、スマホを持っている時も、
ちゃんと360度大パノラマの景色は堪能しているなと確認は出来ました。笑
それでも、たまには五感だけで楽しむ時間を意識的に取った方が良さそうです。
「つい撮りたくなる」という場面と出会えることの幸せも感じつつ、
記録ではなく記憶に残す時間も、同じように大切にしていきたいものです。

と言いつつも、今日の散歩の記録を残したくて、帰り道、秋を少しテイクアウト。
自宅に戻って、猫に気づかれないうちに写真に収めようとしたのですが、及ばず。笑
何度取り直しても、猫の一部が写り込んでしまいました。

でも、我が家の秋の一コマとしては、なかなかの傑作。とても気に入っています。

昔の自分の叱咤激励

過去物件の雑資料の整理を少しずつやっています。
雑資料というのは、図面や見積もり、敷地の公的資料以外の文書類のこと。
クライアントに提出した見積精査の見解書や図面の補足説明の控えだったり、
工事中に業者さんとやり取りしたFAXだったり、
そういった細かい紙資料までほとんど保管してあるのです。

保管する義務も必要性もないものがほとんどなのですが、
引渡しの数年後のちょっとした問い合わせに、
その1枚のFAXがものすごく役に立つこともあるものだから、なかなか捨てられず…。
でも、それが23年分となるとかなり膨大な量。
保管場所にも困りはじめたので、少し思い切って処分しようと思うのですが、
見始めると、昔のアルバムのように様々な事が思い出されて、なかなか作業が進みません。笑

今は、メールやSNSでの連絡が主体になっていて、
それは仕事をとても楽に便利にしてくれたとは思うのですが、
反面、いろんなことが大雑把になっている事も否めず…。
仕事が雑になっているよなーと常々感じてはいましたが、
こうやって昔の資料を見ていると、とにかく丁寧なんですよ。伝えるという作業が。
そのほとんどが手書きなので、なおさら、
自分の中にある『過不足なくきちんと伝えなきゃ、説明しなきゃ』という熱量を感じます。
手段が変わっても、この姿勢は絶対に変えてはいけないなーとしみじみ思うのです。

そんな、過去の自分の丁寧な仕事の中に、こんなものを見つけました。笑

地鎮祭の前に、式の流れや当日用意してもらうものをまとめたものなのですが、
ご丁寧にこんなイラストまで描いていました。笑
鍬入れの儀で建て主さんがおこなう所作の説明。
「エイ!エイ!エイ!」の掛け声の意味までちゃんと書き添えてありましたよ。
絵は下手くそだけど、いい仕事してますよね~(*^^*)

今と比べてこの頃が、時間に余裕があった訳でも仕事が少なかった訳でもないはずなのに、
こうやって手間暇のかかることに費やしていた時間、今は一体どこに行ってしまったんだろう。
全てにおいて時短が推奨される世の中ですが、その為の便利なツールを手に入れた私たちは、
本当に余裕を手に入れられているのだろうか…。
明らかに昔より時間に追い詰められているのはなぜなんだろう…。
整理すべきなのは昔の資料ではなく、今の生活の中の『時間』なのかもしれません。

余談ですが、昔の資料の中に、電気設備設計に詳しい学生時代の友人に相談をしていた時の
FAXのやり取りも出てきました。14年前の物件。
その2年後だったかな、その友人が現場で倒れてそのまま急逝してしまったのは…。
メールでのやり取りだったら、こんな風に思いがけず、
彼の懐かしい文字を見つけることもなかったでしょうね。
もう絶対に必要になることはない資料だったけれど、これは捨てられないな。

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