謹賀新年

新年あけましておめでとうございます。
みなさまにとって、2022年が幸多き1年でありますように。

2022年 元旦

 

嘘にならないように

大晦日です。
寒い寒い1年の幕締めとなりました。

今、アーカイブを開いて確認してみたら、
年末にブログを更新するのは何年かぶりでした。
ちょっとだけ、正直な気持ちを書いてみようと思います。

相方さんが急逝して、4度目のお正月を迎えます。
なぜでしょう…大晦日って本当につらいんですよね。
今だから書けるけど、
1年目2年目は、号泣しながら新年を迎えていました。笑
さすがにそこまでではなくなったけれど、
4年目の今でも、『お正月らしい事』を極力排除していかないと、
寂しさや悲しさに飲み込まれそうになってしまいます。

こういう本音って、やはり外には出しずらいもので、
今これを書きながらも、アップするかどうかは迷っています。
どうするのかな、私。笑

それでも最近、やっとこの現実を受け入れられるようになってきた気がするのです。
気持ちの上での喪が明ける時がきたのかなって。
やっぱり、これだけの時間が必要だったんだろうなって。
そんな風に思えるようになったことは、私の大きな希望です。

*

うーん…これ以上書き進められないぞ。
きっと5年後も10年後も、自分の身に起きたこの経験についてだけは、
うまく言語化することができないような気がします。
やっぱりこれは投稿せずに消した方が良いんだろうなと思うのですが、
一度、このままアップしてみようと思います。

思うんですよね。
みんなそれぞれ、悲しみや不安を抱えて生きていて、
でも、それを隠して、笑いながら暮らしているじゃないですか。
ほとんどの人がそうだと思うのです。
それはとても大切な事なんだけど、
本当の気持ちに蓋をして、それをないものにしてしまうと、
『嘘』となって、お腹の中で自分の気持ちが腐ってしまうよなって。

*

ってね、書いては消し書いては消しを繰り返しながら、長々と書いてはみたけれど、
私が書きたかったのは「寂しいなー会いたいなー」だけなのかもしれませんね。
1行で済む話でした。笑
お正月は、やっぱり大切な人と過ごしたいのですよ。ただそれだけ。

今年最後のブログがこんなんでいいのか?と思いつつ、
みっともないけど、このままアップします。
2021年大晦日の、偽らざる私の姿なので。記念に。笑

あと2時間で新しい年がやってきます。
三が日を過ぎたらスタートダッシュで仕事が始まり、
来年も忙しく充実した1年になりそうです。頑張らねば!

そっか、新年を迎えることでいろんなことが帳消しにできそうな気がするから、
ポロっとこんなことも書けてしまうのかもしれませんね。
本当に節目というのはありがたいものです。

来年のテーマは『流』に決めてあります。
何を流すのか?
年が明けたら、小出しにお伝えしていこうと思います!(*^^*)

 

救い

お医者さんから「治すのには何か月か掛かるよ」と言われてはいたので、
『思いがけず』ではないのだけれど、気持ち的にはかなり思いがけず、
膝の治りが悪くて、少しへこんでいます。
一か月もすれば、普通にサクサク歩けるようになると思っていたんだけどな…。
歩く事、出かける事が億劫になりがちで、それはいかんぞと鼓舞する毎日です。

それでも、救いだなぁ…と思うのが、自宅からの景色。
普通の住宅街の普通のマンションの3階に住んでいるのですが、
東西南北どちらを向いても空が広く、朝から晩まで空の変化を楽しめます。
思うように外出できず、趣味の散歩も封印された毎日でも、
気持ちがカサカサしないで済んでいるのは、この景色のおかげでしょう。
今日の日没前の西の空も、うっとりするほど美しかった。

毎日撮り溜めている空の写真、少しずつこちらにもお披露目していこうかな。
私の唯一のリア充自慢。笑

 

刺激

高校時代からの大親友が、新しい事にチャレンジを始めたと報告を受けて、
もう35年も付き合ってるのに全く気付いていなかった彼女の才能を目の当たりにして、
朝から大きな刺激をもらったクリスマスです。

本人は全くそんなつもりはなかったんだろうけど、
誰かの生きる姿は、間違いなく他の誰かのエネルギーになっていくんですよね。
私も頑張らなきゃと思いました。

*

2021年が始まってすぐに社会問題となったウッドショックも、流通に関しては元に戻り、
でも、予想はしていたけど、価格が高騰したままの安定となっていくようです。
年明けには、他の建材や機器類も総じて大幅な値上げが予定されていて、
これから家を持とうとしている新規のお客様たちに、
そのご予算の中で、どんな家を提案していけばいいのだろうと悩んでいます。

でも、思い返せば、私はいつも、
「今、この時代に家を持とうとしている人に、どんな家を提供すればいいんだろう」
って悩んでいるんですよね。凝りもせず。笑
大きな災害があった時、世の中の経済に乱れがあった時、法律や国策に変化があった時、
そんなものは存在しないのも分かりつつ、『正解』を探してしまうのです。
で、結局最後にはいつも同じところに着地をします。
どんな時代になろうと、私のやるべきことはひとつしかないな、と。

物事の持つ意味や価値が、目まぐるしくコロコロと変わる今の時代に、
一般的な正解を探して悶々と考えるほど無意味な事はないんだけど、
その家族にとっての正解は必ずあるのだから、諦めずにそれを一緒に見つけていきたい。
建築費が高くなっていくという現実に蓋をすることはできないけれど、
むしろ、だからこそ、住まい手とつくり手が一緒に考えるという作業が、
これからますます大事になっていくのだろうなと思います。
コストコントロールしながら設計するという仕事の難易度がどんどん上がっていって、
それが、前回のポストのような弱音になってしまうのだけれど、
きっと、こうやっていつも悩んでいる自分の事が、嫌いじゃないんだろうな。笑

*

自分と縁があったお客様だけでなく、すべての人が、
これ、きれいごとに聞こえてしまうかもしれないけれど、本当にすべての人が、
自分の住まいに満足していてほしいというのが、偽らざる願いです。
その為に、『設計をする』『デザインをする』以外の事でも、
何か出来る事はあるのかもしれません。
私は、私の仕事をしていこう。

弱音

設計の仕事を始めて、もう30年。
同じ仕事を30年も続けていれば、それなりにベテランの域に入ってもよさそうなのに、
最近ますます、設計って難しいと感じるようになり、無力感に襲われます。

だからこそ続けられるというのもあるだろうし、
決してこれは停滞や衰退ではなく、ある意味成長なのかもしれないけれど、
いつもあらゆることに悩んでいるのも疲れます。笑

で、ちょっとブログに弱音のひとつも吐いてみたくなるのです。
こういう時は、きっと少しだけ何かがぶれているんだろうなぁ。

懊悩…Oh!No!

嵐のような夜が明け、清々しく12月が始まりましたね。
今朝、自宅マンションから撮影した富士山。きれいだったなー。

さて。
私にしては珍しく、前回のポストに、
プライベートで遊びに行く予定なんかを書いてみたわけですが、
そのわずか3日後に、
マヌケな家庭内事故で膝の靱帯の部分断裂というケガをしてしまい、
人生初のギブス&松葉杖生活を送っておりました。Oh!No!
何をやっているんだか…。

一昨日やっとギブスが外れ、
まぁそれでもサポーターと包帯でしっかり固定はされているけれど、
ちょっとでも膝が曲げられるというのがありがたくてありがたくて…。
ギブス生活というのがこんなに不自由だとは思いませんでした。
特にトイレが大変。笑 

*

狭小3階建ての住宅、特に建売住宅では、LDKを極力広くとるために、
1階が車庫&水回り+主寝室、2階がLDK、3階が子供部屋
のようなゾーニングになってることが多いのですが、
私としてはそこに異論がありまして、
足を怪我をした時に、1時間かかってでも2階まで上がってこれたら、
そのフロアだけでなんとか生活が送れるように、
リビングが狭くなっても水回りは同じフロアにまとめた方がいいですよ
という提案をしてきたのですが、それは正しかったなぁ…と、
ちょっと自分を褒めてあげたくなりました。笑

『まさか』に備えてばかりいても仕方がないけれど、
そして、出来る事には限界はあるけれど、
やっぱり、何千万というお金をかけて手に入れる家は、
「何があっても、この家に住んでればとりあえず大丈夫」
という安心を一緒に引き渡したいんですよね。

そんなことをまた新たに思い直す、いい機会になっています。
これで、この先私が設計する家がより良いものになってくれたら、
それこそが『怪我の功名』なんでしょうね。

*

怪我の方は、完治にはちょっと時間がかかりそうですが、
そんなに引きこもってもいられないので少しずつ動きだせればと。
でも、無理して長引くのはイヤなので、
年内はなるべくおりこうさんにしていようと思います。

いよいよ今年もラスト1か月。
何かと気忙しくなる季節ですが、みなさまもくれぐれもお気を付けください。

何年か後に、自分のブログを読み返してプププと笑えるように、
ギブス姿も記念にアップしておきます。笑

余白

しみじみと、いいお天気です。
まるでお正月のように静かです。

こんな気持ちのいい日は、外へ遊びに行きたくなりそうなものですが、
不思議と、今日は仕事がモリモリ捗ります。
仕事が捗っていると、不思議と、ブログを更新する余裕が生まれます。
理由は分かりませんが、そういうものなのだと思います。

『余白』なのかな。『隙間』ではなく『余白』。
気持ちの。
時間の。

来週は長瀞に、来月の頭には昇仙峡に、紅葉狩りに行く予定が入っています。
11月も1/3が過ぎ、どうしても、年末に向かって気忙しくなりますが、
程よく楽しみも織り交ぜながら、一日ずつ、ちゃんと過ごしていきたいものです。

あ、そっか。
もし、遊びに行く予定が入っていたなかったら、
今日みたいな日はさぼりたくなってしまうのかもしれないな。
よく分からないけど、うまく書けないけど、
今日は大事なことにたくさん気づけた気分です。笑

仕事に戻りましょう。

受け取るのはモノではなく気持ち

9月から10月の半ばまで完成引き渡しが続き、なんだかバタバタしていたので、
諸々の予定やお誘いを、10月の後半なら大丈夫とスケジュールに入れ込んでいたら、
いつの間にかプライべートの用事がてんこ盛りになってしまっていて、
むしろ前半より忙しくなってしまっていたこの2週間。

緊急事態宣言が明け、世の中が動き出したのも重なって、
本当に久しぶりにお会いできた人も多く、公私ともに充実した楽しい10月でした。

先日も、2年前に京都に引越した友人が上京してきていたので、2年ぶりに再会。
ほんの数時間、夕飯をご一緒しただけですが、
遠くに住む人と会い、食事ができる喜びを、しみじみとかみしめました。

その彼女からいただいたおみやげ。
京都の自宅の近くにあるお菓子屋さんの焼き菓子だったのですが、
「お菓子ももちろんおいしいんだけど、ひとつひとつの商品に添えられてる言葉が
 とても素敵なので、これをあげたかったの」
と渡された小さな箱を帰宅して開けてみて、じんわりと暖かい気持ちになりました。

こういうものを贈り物として選んでもらえると、
なんだか、自分の事をとても大切に扱ってもらえたような気がして、
本当に幸せな気持ちになるものです。
ありがとう。

私も彼女も大好きな陶作家さんの器にのせて、いただきます。

 

好きな場所

自宅のすぐ近くにある多摩湖の堤防。
この向こうに広がる湖ももちろん大好きなんだけど、
ここから見上げる大きな空がとても好きです。

ここに引っ越してきてから4年。
少しずつ少しずつ、この堤防の上までのぼる階段がきつくなってきています。笑

 

冥利に尽きる

2週間前に引渡しをしたリフォーム現場の住まい手さんからのメールに、
「日々、家に帰るのが楽しみで」と書いてありました。

なんでもない言葉なんだけど、やっぱりこれが嬉しくて。

『暮らし』という言葉は、どうしても家にいる時間を想像してしまうけど、
会社で働いてる時間も、通勤電車に乗ってる時間も、外で友達と食事をしてる時間も、
家族の介護で病院や施設に通う時間も、全部全部全部、その人の『暮らし』な訳で、
どんな家を作るかだけではなく、もう少し俯瞰した暮らしの提案をしていきたいなと、
そんなことを考えながら仕事をしているのですが…。

それでも。

「家に帰るのが楽しみだ」「家にいる時間が大好きになった」と言ってもらえるのは、
冥利に尽きるなぁ…としみじみ思ってしまうのです。
幸せの実感を言語化しようとした時、それが「ただいま」だったら最高だよな、と、
自分のクライアントに限った話ではなく、誰もがそう思える家に住めますように、と、
住宅に関わる仕事をしている者としてずっと願い続けているような気がします。
そう思えるために必要な家というのは、決して立派である必要はないし、
持ち家か、賃貸か、なんて事さえも、どうでもいい事なのだと思うのです。

やっぱりあれだな。
私が手渡したいのは、家でも建築でもなく暮らしなんだな。
いや、暮らしというより、
『ホッとできる時間と場所』これに尽きるのかもしれません。

ここまで書いて、あれ?と思ってAboutページを読み返してみたら、
そっくりそのまま同じことが書いてありました。笑
ぶれてないぞ、私! いいこと書いてあるぞ!

また、書き始めた時と全然違うところに着地してしまいました。
ただ、嬉しいメールが届いたことを書きたかっただけなのに…。
仕事に戻ります。笑

写真は、件の住まい手さんのリフォーム後のファサードです。
減築をして、玄関周りをすっきりさせたら、
ずっとそこにいたシャラの木までが生き生きと見え、喜んでくれているかのようです。
確かに、この玄関だけでも、家に帰るのが楽しみになるのは頷けます。素敵。

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