プロフィールの趣味の欄に
「空を眺めること・空の写真を撮ること」と書き添えようかと思うくらい、
毎日空ばかり見ています。

パソコンに向かっての仕事中、ふと窓の外を見ると、
うっすらオレンジ色に染まった雲が瓦屋根とアンテナに映えて、とてもきれい。
慌ててベランダへ出て撮影。

 

北の空はどんな感じか気になり、玄関を開けて廊下に出てみると、
鮮やかに焼けた空とくっきりとした青空のコントラストが劇的で、思わず声が出ました。

ダイナミックで美しくて、とてもあの感動はカメラに収まりきらなかったけれど。
伝わるといいな…。

空が広いところに住んでいる幸せをかみしめた、日曜日の夕暮れ。

足りなかったもの

季節の中で晩夏が一番好きだというのは、度々ここにも書いてきていますが、
今年はなぜか、全然晩夏の気分に浸れずにいます。
残暑が厳しいからなんだろうなーと自分に言い聞かせつつも、
なにかそれでは説明がつかないもやもやした思いがあったのですが、
さっき、その原因が唐突に分かったのです!

例年だと、お盆過ぎたあたりから、夕方になると秋の虫が鳴き始めるのに、
今年はまだそれが全然聴こえてきていないのです。
ついでに書くと、ヒグラシの鳴き声もあまり聴こえてないんですよね。
どうしたんだ、虫たちよ!!

日暮れてからの風も、空の雲も、ちゃんと秋の気配を感じさせてくれてるけれど、
人間は耳からも無意識に季節を感じているのですね。
五感すべてで夏の終わりを実感できるのはもう少し先なのかな。

 

徒然2話

路上駐車を取り締まっている自転車二人組のみどりのおじさん達。
さすがにこの猛暑で自転車移動は命の危険もあるのでしょう。
軽自動車での巡回になっているようです。

それは分かる。そうすべきだとは思う。
路上駐車の取り締まりに異議を申し立てる気もない。
(その容赦のなさには多少の意義はあるが…(後述))笑
しかし、その軽自動車を路上に停めて、少し離れたところで作業してるのを見ると、
ちょっとね、モノ申したくもなりますね。自分達の車はいいんかい!と。笑

残暑…なかなか厳しいですね。
夏至から2か月も経つと太陽の高度もかなり低くなっているから、
むしろ真夏より部屋の中が暑い。
南に面した、庇のない大きな窓際に仕事のデスクがあるので、
ここだけ、エアコンが全然効いてない気がする。あっつーーい。左半身が溶けそう。

庇や軒の出の検討をする時、冬至・夏至・春秋分の太陽高度を参考にしがちだけど、
夏の暑さ対策は「8月後半を旨にすべし!」と思われます。

で、路上駐車の想ヒ出。
忘れもしない、2011年の3月末の事。
書類を提出する用事で出かけた先で、計画停電の時間とぶつかってしまい、
周辺すべてのパーキングが利用不可となっていて、
仕方ないからビルの前に停めて速攻で駆け込んで書類を渡して車に戻ったのです。
車を離れてから戻るまで5分も掛かっていないんですよ。
なのに、すでに二人組のみどりのおじさんに切符をきられていて…。
パーキングを探してウロウロしてたのを見られて、絶対付け狙われてたんですよ。笑 
(年度末ノルマとかあったのかしらね?)
パーキングに停められなかったんです。。。と泣き言を言っても、目も合わせてくれず、
そんなの言い訳にならないね、調べなかったのが悪いと言い捨て、
さっさと自転車で立ち去られて…。
まだ震災のショックからも立ち直れていない心が、
「この世はなんて無情なんだ…」とさらに傷ついた、忘れられない出来事です。

そう。
あちらはお仕事なのだから仕方ないし、停めた方が悪いのも分かってはいるんだけど、
あの無情さ、容赦のなさはなんとならないものだろうか。

なんてね。
あまりブログに愚痴を書くことはないんだけど、
さっき見た、路駐している路駐取締車になんとも解せない気持ちが湧き、
暑さで溶けそうな左脳が「吐き出してしまえ!」と指令を出してきたので書いてみました。笑

徒然2話、うまくまとめたぞ!

多摩湖愛

不動産屋さんから、自宅マンションの更新のお知らせが来ました。

6年前、初めてこの部屋の内見に来た時、
全く地縁のない武蔵大和という街に住むことにまだためらいを持ちながら、
ふらーっと足を延ばしてみた多摩湖の堰提に立った瞬間、
「絶対ここに住みたい!!」と思ったのです。
感動だったなぁ…。

6年住んでみて、正直『便利さ』には程遠い街なんだけど(笑)、
なんの不足も感じず、どんどん好きになってきています。
先の事は分からないけれど、今は全く、
この美しい湖のある街を離れることは考えられないな。

今日の日暮れも美しかった多摩湖。

 

1mmの迷いもなく、3度目の更新手続きに入ります。

 

ひゃ~~

車の運転をしなくなったので、コンタクトの度数をグッと下げて老眼対策をしています。
老眼鏡を掛けなくてもスマホや本の文字は読め、
外に出れば、看板や人の顔ははっきりは見えないけれど、そこそこ不便はしない程度。
快適とは程遠いけれど、今はこれが最適解かな、と。

が!
さっき久しぶりに度の強いコンタクトをしてみたら、
家の中の汚れが気になる気になる…。笑
視力のいい人がうちに来た時、こんな風に見られていたんだと思うとゾッとします。
見えていないって、恐ろしくもあり、幸せでもあり。笑
ちょっと不便にはなるだろうけど、コンタクトの度数、戻そうかな…と思案中。

見ている人の位置を感知して画質を整えてくれるテレビがあると聞きました。
スマホカメラの性能も目を見張るものがあります。
これだけいろんな技術が進歩しているのだから、
見たいものに瞬時にピントが合うコンタクトとか、誰か開発してくれないものかしら。

ある町で過ごした一日

今日は朝から夕方まで、打合せ、現場作業、現場打合せと続いたのですが、
その3件とも同じ町内!
ちなみに来週始まる小さなリフォーム工事も同じ町内。笑
ずいぶんとご縁のある土地のようです。
これだけ現場が近いと本当にラク。移動時間ってやはりバカになりませんよね。

さて、そんな本日の真ん中の予定となった現場作業は、
外部に使用した鉄の棚受金物に錆止め塗料を塗る仕事。
ご用意して下さったお昼ご飯を一緒に食べた後、住まい手の奥さんと娘のNちゃんと3人で、
女子会さながら、いろんな話をしながら作業しました。楽しかったー。
このご家族の家を最初に設計した頃はまだ幼稚園生だったNちゃんも、もう24歳。
よくよく考えると、Nちゃんの人生のほとんどを知ってるんだよね、とお互い驚きあいました。

彼女が大学生になった時、
自分で貯めたお小遣いで自分の部屋のリフォームを…と依頼された時は胸が熱かったな。
これは私の設計人生の中でも、かなり自慢のエピソードのひとつです。
これからも、彼女の人生を遠くから(時にはがっつり近づきながら)見守っていけたら嬉しいな。

今日作業した外部の棚受金物とは、Works(Instagram)の方では紹介していた、
猫のゆずちゃんの為に大改造をしたバルコニーのキャットウォーク部分。
インスタ掲載後に新たに送ってくれた写真をこちらに貼っておきます。

猫も人も、みんな幸せでいてね。

リアリティ

いつの間にか今年も半分終わってしまったよ…
と思っている間に、あっという間に7月も半分が終わろうとしています。
「私、本当に生きてた?」と疑いたくなるくらい、現実味のない時間が過ぎ去っているような。
なんだろう、これ。

最近、リアリティの事をよく考えます。
明らかにつくられたフィクションの映画やドラマの世界より、
現実に流れてくるニュースの方が現実味がないんですよね。
自分の目の前で起きていない出来事が、
ものすごい速さと量で情報として流れ込んでくるからなのか、
人間の意識が追い付かないくらい世の中(人の心も自然も)が急激に変化しているからなのか、
何かよく分からないのですが、
実はすでに、私はメタバースの中に組み込まれたアバターだったりして?!
なんて妄想をしてしまったり。笑

ふわふわと浮いてるような、逆に、もっさりとした重たい雲に覆いかぶされているような、
そんな気分になっているのは私だけなんだろうか?

でも、外はギラギラと暑くて、猫たちは今日もかわいくて、
お腹が空いて、ごはんが美味しくて、視力がどんどん落ちてきて見えづらくて、
夕方の空が美しくて、ベッドに横になると幸せで、
親の健康の心配をしたり、プランがまとまらなくて悩んだり、
そんな毎日が私の現実で。僕らはみんな生きていて。笑

こんな事ばかり考えているからブログが停滞するのだな。

『書く』という行為は、本当に人を救いますね。
書いたらちょっとすっきりしちゃった。笑

 

一日一幸

ベランダで洗濯物を干していたら、下から
「こんにちは!じゃがいも食べません?」
と、唐突に声がかかる。
大家さんがお庭で栽培しているじゃがいもを収穫してみたら予想を超えた豊作で、
手伝ってくれません?と。

手伝います手伝います!!笑
ビニール袋片手にそそくさと頂きに行ってまいりました。
立派なじゃがいも!

こういう小さな幸せは記録しておくに限る♡
一日一幸なのだ。

朝から久しぶりに頭痛を抱えていたのだけれど、
じゃがいも洗ってるうちに治ってしまった…。笑
私の身体は実にめでたくできている。

記念日に。

今日6月8日は24回目の創立記念日。
来年はとうとう25周年…。四半世紀かぁ。すごいなぁ…我ながら。

今日はちょっと、24年前の事を書いてみようと思います。

1998年の年末に、勤めていた会社を退社しました。
その時は、実はもう設計の仕事はやめるつもりだったんです。
別に「もう設計なんてイヤ!」と絶望していたわけでも、疲弊していたわけでもないのですが、
なんだろうな…、20代、とても濃密に仕事に没頭していたので、
すでに燃え尽きていたというか(笑)、もういいかな…という感じだったんです。

ちょうどそのタイミングで、当時住んでいた家の近くに、
大きな蔵を改装した素敵なギャラリー&レストランがオープンする事になり、
そこのオープニングスタッフとして働き始めました。
そのお店は、某一流ホテルの催事担当だった方が独立をして始めたお店で、
レストランのメニューもそのホテルのシェフが直々に指導してくれる内容で、
ギャラリーでは、今思えばそうそうたる大御所の作家さんたちの展覧会が続いていました。
当時は若かったから、まだそのすごさも分かってなかったんですけどね。

レストランの給仕とギャラリーでの接客は、本当に自分に合っていて、
もうずっとこの仕事をしていたいな…と思っていたのですが、
会社を辞めたという噂が広まり、昔からのお付き合いのある知人や会社さんから、
それならちょっと手伝ってよ、図面書いてよ、と声が掛かりはじめ、
そのくらいならいいですよと請けているうちに結構な数になってきて、
これはとりあえず事務所登録だけはしておかないとまずいかなと思って、
建築士事務所協会に申請し、決裁されたのが1999年の6月8日という訳です。

それでもまだその時は、ギャラリーレストランの仕事は続けるつもりだったのですが、
その後はもう副業でこなせる業務内容ではなくなっていってしまい、
「多分、私の天職は接客業だと思うけれど、設計の仕事をする運命なんだな」と理解し、辞め、
(接客業への憧れは今なお強く持っているのですが…笑)
そこからは覚悟を決めて設計の仕事を続けてきて、今に至るという訳です。
独立するぞ!とか、建築家になるぞ!みたいな志は一切なく開業した私が、
毎年、創立記念日に感慨深くなるのもおかしな話だよな…とは思うのですが(笑)、
やっぱり、これだけ続けてこれたのはすごい事だと思います。
ひとえに、私に設計を託してくれたお客様達、
いつも全力で惜しみなく、私のフォローをしてくれる業者さん達、
そして、応援しあい切磋琢磨しあえた素晴らしい同業他業の友人達を筆頭に、
これまで私に関わって下さったすべてのみなさまのおかげだと思っています。
本当にありがとうございました。

なぜここまで続けてこれたのか?を考えてみると、逆説的なのですが、
始めた時からずっと、大きな志も野望もなかったからなんじゃないかな?とも思います。
もちろん、そういったしっかりとした志をもって続けてこられてる人はたくさんいるし、
その方がいいに決まってるのですが、私の場合はきっとこれからも、
大海を漂流している筏のような頼りなさで、明確な目的地も持たず、
都度都度真剣に悩んだり考えたりしながらも、流されていくような気がしています。
それがいちばん私の生き方に合っているんじゃないかな、と。
こんな私ではありますが、どうかこれからもよろしくお付き合いくださいませ。

さて、長くなりましたがもう少し。

この佳き日をどう過ごすかは、次の一年を暗示するような気がして、
毎年それなりに大切に過ごしてはいるのですが、
今年はなんと、現場での、斫りケレン作業員として過ごしました。笑

18年前のスケルトンリフォーム工事から今に至るまで、定期的に関わらせてもらっている、
すでにお友達のような住まい手、Hさんの家。
Hさんが20年前に中古住宅として購入した時から、
あまり美しくはない姿で存在していた道路境界の土留め塀を、今度こそなんとかしたくて、
とりあえず表面の塗膜を剥がしてから仕上げ方を考えましょうという事になり、
住まい手さんと監督さんと私で作業を始めたのですが、
これがなかなかの強者で、結局、ヘラとハンマーでモルタルを斫る羽目になりまして…笑。
なめておりました。

こういう作業は図面書きより好きなので、思いっきり楽しませてもらいましたが、
おそらく明日には両腕がプルプルしてると思います。笑

これがこの先1年の私の活動の暗示となるとすると……
きっとまた、住まい手さんと施工者さんと設計が同じ目線で、一緒に、
家づくり、暮らしづくりを楽しめるということでしょう。
みんなで笑いながら仕事がしたい。心からそう思います。

作業中、監督さんが撮ってくれた私の写真。。。
これ、あまりにもかっこよすぎて(笑)、載せていいものか迷うところなのですが、
記念なのでおさめておきましょう♡ 惚れるなよ!

私はいつだって、ガテン系建築家。
ステキ建築家への道は遠く険しい…笑

成果品よりプロセス

先日おみやげでいただいた、『舞昆のこうはら』の発酵塩昆布。
開けてみると、商品と一緒にコミック誌が入っていました。

最初は「ぷぷぷ…」くらいの気持ちでパラパラとめくり始めたのですが、
そこに描かれていたのは、この商品が生み出されるまでのストーリーで、
読み進めるうちになんだか感動しちゃって。笑
多少のデフォルメはあるのかもしれないけれど、(そうは感じなかったけれど)
この会社がお客様に何を手渡したいのかがしっかりと伝わってくるのです。
これって、消費者にとってはとてもうれしいこと。

たとえば、映画のメイキング映像が本編よりも楽しませてくれることがあります。
人って、結果よりもそこに至るまでのストーリーが見たいのだと思うのです。
そういうのって、後付けでいくらでも創作できてしまうものでもあるし、
かっこいいコピーや広告でごまかされてしまっているものも、今はたくさんあるんですけどね。
そういうものばかりに囲まれてしまうと、心が空虚に、カサカサになってしまいます。

設計が始まる時にお客様には、
「それがどんな家でも、完成した時は絶対に嬉しいし心躍るのです。
 でも、その気持ちをずっと持ち続けられるような愛着のある家になるかどうかは、
 どんな家を作るか以上に、そのプロセスをどれだけ楽しんだかの方が大事だから、
 完成まで思いっきり楽しんでくださいね!」
というお話をさせていただきます。
どうしても自分の仕事の話に繋げてしまいますが、家づくりに限らず、
手にしたものが何か?より、それを手にするまでの自分の感情やら経験こそが重要だと思うし、
その商品が生まれるまでに経てきたストーリーに思いを馳せられるようなモノを選び、
暮らしの中に取り入れていけたら、
それこそが、とっても豊かな暮らしなのではないかと思うのです。

余談ですが、この塩昆布のパッケージの裏には、
『青富士が西向きにかかっている家は、代々栄えるといいます』
と書いてありました。これは飾らねば!笑
なんなら、引き渡しの時には新築祝いに青富士の絵を描いてプレゼントしちゃおうかしら?😝
私が描いた絵でもご利益あるかしら?笑

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